こんにちは すずき です。
もう、一体何日かけてんだよってくらい時間かけて作っている1年ぶりの手作りレザークラフト、「iphone CASE」。
はたして喜んでいただけるんでしょうか?
最初、日曜日に半日やって終わらなかったので、毎朝家を出る前にコツコツと30分位やって、結局次の土曜日までたっぷり1週間(実質2日くらいかな?)かかった製作もようやっと大詰めです。
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4.縫い付け
さて前回までの工程でパーツが大体揃いましたので、ここから順次縫い上げて行きます。
革を縫う時と布を縫うの場合の決定的な違いはここです。
そう、まずは穴あけ。
前回の設計時に4㎜ピッチにしたのはこの穴が上手に配置されるようにするためです。
順番に端から菱目打ちと言う道具で穴をあけていくわけですがコーナ付近で、できるだけ縫い目のピッチが揃うように最初から4㎜ピッチを基準にしておいたのです。
まあ、それ程気にしなくても調整は効くんでしょうが、ちょっとしたひと手間なので僕は4㎜ピッチを大きさの基準にしています(菱目打ちが3㎜ピッチならもちろん3㎜を基準にするという事です)。
穴あけに使う、菱目打ちという道具はこんなもの↓。
下にゴムの板を敷いて木槌でドコドコとあけていくわけですが、革が厚くなるとそれなりに大変です。
ぼくも最初は穴をしっかり開けようと、ある程度深くまで菱目打ちを突き抜いていたのですが、あまりやり過ぎると革がしまって菱目打ちが抜けず、ムリに引き抜こうとすると穴が広がってしまって綺麗にみえず、糸で縫った時に縫い目が揃わないといった問題に突き当たっておりました。
まず厚くなりそうなところは接着剤で貼り付ける部分の革の厚みを革包丁などで削いで薄くしておくのですが、それでも3枚位革があるとやはり抜けづらい。
そこで最近は、革の裏面に菱目打ちの先が顔を出す程度に穴を開けて、あとは針が通りづらい所は目打ちで穴を少し広げて針を通し、針が抜けづらい所は針を小さなペンチでつかんで引き抜いて縫い上げています。
一見大変そうだけど、やってみるとそれほど大変な作業でもなく、それよりも穴あけ作業は格段に楽だし、縫い目もそろいます。
ただし、針を引き抜くときに無理にこじったりすると特に針の穴の部分が割れるので気をつけないといけません。
まあそんなことをしなくても便利な道具もあるようですが、1年に1度しか作らない僕は菱目打ちとペンチで対応。
因みに便利な穴あけ道具はこちら↓
穴をあけたら縫います。
ボタンの内側の縦ラインはブルーの糸にしました。
その他は基本白い糸で縫いました。
ちなみに革を縫う糸はロウをひいた麻糸を使います。
麻糸は丈夫ですが毛羽立ち易いのと糸が菱目打ちで開けた穴を通りやすくするためにロウをひいて使います。
最初からロウがひいてあるものが売られています。
自分でロウをひく場合は糸とロウを別々に買ってきてやるわけですが、手間がかかるので僕は最初からロウをひいた糸を買ってきて使っています。
内ポケット部分は本体に接着する前にまず縫い付けます。
後からは縫えませんのでここも順序が大事。
ここは黒い糸で。
本体のボタン部分とフラップの部分も縫い付けます。
フラップの部分は両面カシメで補強しました。
内ポケットと、プラスチック製のケースを取り付ける台座の部分を接着して、菱目打ちで穴をあけていきます。
表面はこちら。
穴は表面(おもてめん)から開けています、念のため。
小さい部品はストラップを取り付けるD環です。
さて、あと一息感が出てきましたよ(実はまだまだ・・・)。
とにかくひたすら縫いたおします。
プラケースの台座部分の縦筋を先ほどフラップのボタン部分と同じようにブルーの糸で縫いました。
本体の周囲を縫う時、ぼくは一度糸をわざと途中で次ぎます。
使用していて糸が切れたときに補修がしやすいようにです。
まあそんなに長い事使ってくれるかどうかもわかりませんがね。
5.いよいよ完成
さて、あとは先ほどと同じ工程。
コバ磨きです。
革を縫い合わせた後の切り口を磨いていくわけです。
ぼくはまず紙やすりを荒いほうから順番に3枚ほど使用して、切り口を均(なら)します。
やり過ぎても困りますけど、丁寧に紙やすりで形を整えてから、先ほどのトコノールを縫って、スリッカーでひたすら磨く、磨く、磨く!
この部分は没頭しすぎていて写真撮り忘れましたが・・・、実は一番大切な部分です。
上手な人はここが違うんだなあ。
写真無くてすいませんが・・・。
そしてカメラ用の穴をあけて行くわけですが、実はこの工程が無茶苦茶難しいです。
ぼくは10㎜のポンチで穴をあけて電動ルーターで形を整えて磨きましたが、いい方法があったら教えていただきたいです…。
ちなみに電動のルーターに付けて使用するスリッカーなんてのも売っていてちょっと欲しい。
最後にプラスチックのケースを強力両面テープでくっつけて完成です。
完成したケースはこちら。
赤いほうは初号機、名付けて「レッズ」。
ブルーが弐号機「インテル」。
娘は犬のように喜んでくれたんだけどなあ。
妻は「ふん」と鼻で笑って持ってった。
お前は鬼か…。
裏面はこちら。
穴がうまくできていないのが気になる…。
ホントに難しい。
ちなみに弐号機「インテル」のフラップの下近辺は娘が縫いました。
中々やりおるねー。
内側はこんな感じ。
オプションで制作したストラップ。
ジャンプホックで取り外しができるので、バイカーズウォレットのような長財布のように、ベルトにとめたり出来ます。
最初はハトメをつけてストラップをつけようとしていたんですが、ハトメをつける道具が安すぎて上手にできなかったんで、D環ににしました。
ハトメにしなくて良かった・・・。
まとめ
とまあ、駆け足で製作過程を説明してみました。
どうでしょう、安い道具でも趣味で使う位ならそこそこ使えます。
何より製品を購入すると結構いい値段になるけれど、自分でやれば材料費で済むのでなかなかお得(かどうかは本人次第・・・)。
自分の好きなようにデザインできるしね(多分お得・・・)。
まあ、製作期間の時給考えたらやってられませんが(ホントにお得・・・?)。
気になるお値段を、念のためにかいておきましょう。
初号機「レッズ」に関しては運よく近所のお店で端切れの革を手に入れられました。
表につかった革は栃木レザーの2.5㎜厚なのに150円で手に入れました。革は全部で450円。
ポリカのスマホケースは279円。
D環とリングなどの金具は全部で300円くらいだったかな(ちょっとはっきりしませんが・・・)。
後は糸とボタンですが多分100円としないでしょう。
全部で1,200円弱(ストラップ込)。
弐号機「インテル」表革が栃木レザーの2㎜厚を送料込1,500円弱くらいで購入してるのでちょっとお高いのですが、全部で2,500円弱(ストラップ込)。
自分用のケースは1年後になりそう・・・ちかれたよ。
おしまい